毎年5月5日の子供の日に開始されるのが、春日大社の神事の一つである奉納剣道大会です。
新緑の奈良公園・飛火野の芝生で行われる野試合です。
剣道大会の前に少し時間があったので、参拝も兼ねて春日大社本殿まで行ってみました。

春日大社は、社紋が「下り藤」というくらいで、境内随所に藤の木が自生しています。
特に、御本社の「砂ずりの藤」は、樹齢800年と推定され、鎌倉時代の絵巻にも出てくるそうです。
花穂が垂れ下がり、地面の砂を擦るほど伸びることから名づけられた銘木だそうです。
写真は、手前に満開の砂ずりの藤棚と、その奥には春日奥山原始林に群生する野生の藤が見えています。
藤の淡い紫と新緑の緑、そして春日大社本殿の朱塗り門の鈍い赤色のコントラストが何とも美しいですね。
Nikon D300
Nikkor VR 18-200mm F/3.5-5.6G 20mm
F3.5 1/250 ISO400
さて、ここからは菖蒲祭奉納剣道大会の写真です。

今年は、奈良尚武館道場から出場する小学生は、6年生の吉川くん、若林さりちゃん、小池光くん(左から)の3人です。
広い広い飛火野の芝生でアップをする3人を広角レンズで撮影しました。
この日は朝から曇りで、緑の芝生と青い空のコントラストを期待していたのですが、少し残念です。
Nikon D300
TAMRON 10-24mm F/3.5-4.5G 10mm
F6.3 1/1000 ISO400
試合がはじまるとこんな感じになります。

2面のコート(手前と奥)の周りにギャラリーが取り囲んで応援します。
平らに見える地面も、緩やかに傾斜があって、その傾斜をどう活かすか、戦術も大切です。
写真は、中学生女子の部で対戦する、登美ヶ丘中学校の成岡選手(右)と春日中学校の東畑選手(左)です。
Nikon D300
TAMRON 10-24mm F/3.5-4.5G 10mm
F9 1/800 ISO400
ここからは、選手に寄って撮影した写真を何点かご紹介します。
通常の体育館の中で選手に寄って撮影する場合は、暗いので、明るい望遠レンズ(F2.8 70-200mm)を使うのですが、
今回は屋外で明るいので、標準ズームレンズ(Nikkor VR 18-200mm F/3.5-5.6G)でも、十分いけます。
70-200mmの望遠レンズだと、ワイド端が70mmしかなく、アップの写真は良いのですが、少し引いて周りの風景も入れながらの撮影になると対応できず、
いちいちレンズを付け替えないといけないのですが、それではシャッターチャンスを逃してしまいます。
そういう意味では、屋外での撮影は標準レンズさえつけていれば、アップも引きも撮影できますので楽ちんです。
しかも、絞りを絞っても(F10前後)、シャッタースピードは全然早いので、動きを止めながら、被写界深度も深いため対戦する2人の選手にピント合わせも容易です。
撮影する側からしたら、屋外スポーツはうらやましい限りです。

さて、写真は尚武館道場の若林選手(右)が胴を打つ瞬間です。
動きはしっかり止まっているのに、竹刀が程よくぶれて、スピード感が出ているかと思います。
Nikon D300
Nikkor VR 18-200mm F/3.5-5.6G 70mm
F8 1/500 ISO200
さて、この日もたくさん撮ったのですが、「この日の一枚」はこちらです。

習心館道場の西谷選手(右)と奈良尚武館道場の小池選手(左)の対戦シーンです。
この日の屋外での撮影で、最も撮りたかったイメージに近いシーンです。
こちらの撮影位置に近いところまで選手が寄ってきて、その奥に緑の芝生が広がっている光景を広角レンズで表現したかったのです。
二面ある試合コートの奥の方でも試合が行われていたのですが、うまく隠れてくれて、手前の2人の選手だけに見えています。
シャッタースピードが少し早すぎて、動きが止まって見えるのが少し残念ですが、構図的にはとても気に入っている一枚です。
Nikon D300
Nikkor VR 18-200mm F/3.5-5.6G 18mm
F7.1 1/1250 ISO200

こちらは、小学生の部で学園朝日町少年剣道教室から出場した栃原選手(右)の面が相手の面に当たった瞬間を捉えました。
お互いが面を打つ「相い面」の瞬間ですが、肉眼ではこの瞬間はもちろん見えませんが、写真にして動きを止めると、
はっきりと当たった瞬間の差が分かりますね。
背景の芝生の鮮やかなグリーンと、紺色の袴に白い道着、朱塗りの胴のコントラストがきれいですね。
Nikon D300
Nikkor VR 18-200mm F/3.5-5.6G 52mm
F10 1/320 ISO200

こちらは、鴻ノ池道場の小学生・宅和選手が見事に胴を抜いた瞬間です。
この試合のあとも、宅和選手は順調に勝ち上がり、決勝進出を決めました。
Nikon D300
Nikkor VR 18-200mm F/3.5-5.6G 75mm
F7.1 1/640 ISO200

こちらは、小学生の部の決勝戦の対戦シーンです。
鴻ノ池道場の宅和選手(左)と、奈良尚武館道場の吉川選手(右)の対戦です。
手に汗握る熱戦の末、尚武館の吉川選手が見事な面を決めて、優勝しました。
吉川選手にとっては初めての個人優勝で、喜びもひときわでしょう。
おめでとうございます!
優勝者には、この試合の名物の胴が副賞として授与されました。
Nikon D300
Nikkor VR 18-200mm F/3.5-5.6G 48mm
F7.1 1/1000 ISO200

こちらは、中学生男子の部の決勝戦です。
決勝戦は、一試合づつ中央で行われるので、こんな感じになります。
決勝が始まる頃には、曇っていた空にも青空が広がり、緑の芝生にもはっきりと影が映るほど日差しも強くなりました。
中学男子の部の決勝は、富雄中学2年生の岡田選手(右)と同じく富雄中学校3年生の細山選手(左)の同門対決になりました。
両者一本づつ取り合った後、岡田選手が見事一本を決め、優勝されました。
ちなみに、同3位には、富雄中学校2年生の有村選手も入賞し、富雄中学校は、1-2-3フィニッシュの快挙を達成されました。
選手の皆さん、監督の松芳先生、おめでとうございます!
Nikon D300
Nikkor VR 18-200mm F/3.5-5.6G 18mm
F9 1/640 ISO200

(左の写真)
小学生個人の部で優勝した奈良尚武館道場の吉川選手です。
上の決勝戦の写真では、後ろ向きだったので、ここで改めて紹介しておきます(笑)。
写真は、決勝戦の直前、自分の胸に拳を当てて鼓舞するシーンです。
この一戦にかける吉川選手の気迫が伝わってきます。
Nikon D300
Nikkor VR 18-200mm F/3.5-5.6G 170mm
F7.1 1/640 ISO200
(右の写真)
こちらも奈良尚武館の小学生の部で第3位に入賞した小池選手です。
個人戦での初めての入賞とのことで、嬉しかったでしょうね。
いただいたトロフィーを見つめる表情がなんとも言えません。
Nikon D300
Nikkor VR 18-200mm F/3.5-5.6G 170mm
F8 1/1000 ISO200
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- 2011/05/07(土) 19:24:50|
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