この日は、奈良ライオンズクラブさんが主催される、「第36回 奈良市少年剣道大会」を応援がてら撮影に行ってきました。
奈良市内の道場および中学校の剣道部が出場し、団体戦で試合を行います。
この日は、大会役員の先生に了解をいただき、撮影のため会場内に入らせていただくことができました。
ありがとうございました。
試合コートのすぐ近くで、光の状態もベストな位置で撮影させていただきましたので、普段よりいい写真がたくさん撮れたかな、と思います。
数百枚の中から、技が決まった瞬間など、シャッターチャンスの写真中心にセレクトしましたが、
このブログで紹介できるのはせいぜい20枚程度ですので、今回紹介できなかった選手の皆さんには大変申し訳ありません。
さて、早速この日の試合の中から、小学生団体、中学生女子団体、中学生男子団体の順に、良い瞬間が撮影できたものを紹介していきますね。
まずは、「この日のマイベストショット」に選んだ写真はこちらです。

小学生団体戦で、習心館道場さんと大和文化研修道場さんの対戦シーン、大将戦です。
右側が、習心館道場の前木選手、左側が大和文化研修道場の坂地選手です。
左側の坂地選手が右側の前木選手の面をめがけて、まさに跳び込んでいく瞬間を、ほぼ真横から捉えています。
坂地選手の腕がきれいに伸びて、竹刀と腕が一直線になっているように見えます。
この写真を「この日のマイベストショット」に選んだ理由は、竹刀が面を捉える直前の瞬間を切り取っているということももちろんありますが、
それより、2人の選手の両方の面金の部分にきれいにピントが合っているためです。
(ブログでは、掲載する画像をかなり圧縮しなければいけないため、少し粗くなっていますが、元データはもっと鮮明です。)
シャッタースピードを稼ぐために、かなり開放値に近い絞りで撮影するのですが、その半面、ピントが甘くなる、
もしくは、対戦する2人のうちどちらかにはピントが合っていても、もう一方の選手にはピントが合っていないという状況に陥ります。
いわゆる「被写界深度」が浅いということなのですが、この写真では、対峙する2人の選手がこちらのカメラと並行に並び、
被写体までの距離がほぼ同じだったために、両方の選手の面金にピントが合っているのだろうと思います。
撮影時のAF(オートフォーカス)では、どちらかの選手(基本的にカメラ側に向いている方の選手)にピントを合わせに行きます。
それが今回は、偶然ではありますが、両方の選手の面にカチカチにピントが合ったので、より臨場感がでているかな、と思います。
あと参考までに、基本的にRAWで撮影し、あとから一枚づつ露出やホワイトバランス、水平垂直等を微調整しています。
会場内を結構動き回って撮影していますが、撮るアングルによって光の状態が微妙に変わりますので、
その都度、露出やホワイトバランスを調整しながら撮影していては、シャッターチャンスを逃してしまいます。
後から現像時にその辺を微調整していますので、時間がかかってしまいます。
この写真も、元データではかなり暗めだったんですが、現像時に露出を持ち上げて調整しています。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2 1/500 ISO1250 WB:auto
ここからは、この日の奈良尚武館道場の低学年チームの対戦から少しセレクトしてみました。

小学校低学年の二回戦、奈良尚武館道場と習心館道場さんとの対戦で、写真は中堅の尚武館・木村選手(右側)と習心館の村井選手(左側)です。
少し遠めの位置からの撮影ですが、天井からの照明が、右側の木村選手の面に当たって面の上部がハイライトで光り、
面を狙って跳ぶ木村選手の身体が宙に浮いていますが、その影が真下の床に落ちています。
村井選手が竹刀で受けているため、技は決まりませんでしたが、木村選手の体勢が美しいです。
ふと、木村選手の左足首をみると、生成り道着がめくれ、黄色いミサンガがちらっと見えます。
幸運の黄色いミサンガに、女の子らしさを感じる一枚です。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2 1/640 ISO1250 WB:auto

続いて、こちらも奈良尚武館道場と習心館道場の小学校低学年チーム対戦から、副将戦で、右側が尚武館の橋本選手、左側が習心館の姜選手です。
両者同時に面を狙って跳び込む「相い面」の瞬間です。
写真では、右側の橋本選手の面の方が速そうにも見えますが、左側の姜選手の面が決まりました。
写真的には、シャッターを切るタイミングは良かったと思いますが、少しブレてしまいました。
また、元データでは、右側の橋本選手の左足はちゃんとフレームの中に入っているのですが、
水平垂直を出すために若干トリミングをした関係で、現像後はフレームアウトしてしまいました。
水平垂直を出すのは、撮影の基本中の基本なのですが、ファインダーをのぞきながら動く被写体を必死に追いかけていると、
微妙に水平垂直が狂ってきてしまいます。
奈良市中央武道場では、正面の壁が板張りになっていますので、その板張りのラインを目印に垂直を合わしているつもりですが、それでもなかなか難しいです。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2 1/400 ISO1250 WB:auto

こちらは、習心館道場さんと鴻ノ池道場さんとの対戦シーンで、中堅の習心館の村井選手(右側)と鴻ノ池道場の田中選手(左側)です。
左側の田中選手が出てきたところを、村井選手が引き面を打とうという瞬間でしょうか?
私の中ではベストと思っているシャッタースピードの1/400で、村井選手の竹刀がいい感じにブレています。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2 1/400 ISO1250 WB:auto

こちらも、習心館道場さんと鴻ノ池道場さんとの対戦シーンで、大将の鴻ノ池道場・宅和選手(右側)と習心館の前木選手(左側)です。
宅和選手が腕を目一杯伸ばして面を打ち込んでいます。
シャッタースピードは1/320と、ひとつ前の写真より少し遅いのに、動きが止まって見えます。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2.2 1/320 ISO1250 WB:auto
ここからは、中学生女子団体の試合の中から、いくつかのシーンを紹介してみます。

こちらは、一回戦、若草中学校と登美ヶ丘中学校の対戦で、写真は大将戦。
右側が若草中学校の塚本選手、左側が登美ヶ丘中学校の大東選手です。
右側の塚本選手が、左側の大東選手の小手を狙って打ち込んだ瞬間です。
中学生女子団体戦は、最終的に、若草中学校が優勝されました。
選手の皆さん、おめでとうございました。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2.2 1/400 ISO1000 WB:auto

続いて、こちらは三笠中学校と富雄中学校の対戦で、左側が三笠中学校の木村選手です。
左側の木村選手の振り下ろした竹刀が、相手選手の面を捉えそうです。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2.2 1/500 ISO1000 WB:auto

続いて、こちらも同じ対戦(三笠中学校 vs 富雄中学校)で、右側が富雄中学校の大将・源選手です。
源選手がきれいな体勢で、相手選手の面を狙って跳び込んでいます。
源選手の袴がふわっと広がって、ひだの陰影がきれいに出ています。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2.2 1/400 ISO1000 WB:auto

こちらは、二名中学校と平城西中学校の対戦で、大将戦。
右側の二名中学校・山田選手が、左側の平城西中学校・前木選手の面を狙って跳び込みましたが、前木選手が竹刀で防いでいます。
両選手の竹刀が力を受けて変形しています。
山田選手の両足は完全に床から離れ、宙を浮いています。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2.2 1/320 ISO1250 WB:auto

こちらは、中学校女子団体・準決勝戦で、京西中学校と富雄中学校の対戦です。
写真は先鋒戦で、右側が京西中学校の梶選手、左側が富雄中学校の山下選手です。
右側の梶選手が面を打ってきたところを、左側の山下選手が右斜め前にステップして、面を打ち込んでいます。
写真では、左側の山下選手がステップする、その動きを止めていて、この技の状況がよく分かります。
富雄中学校・女子団体は、決勝戦まで勝ち進み、若草中学校と対戦しました。
決勝では僅差でしたが、敗戦してしまいました。
それでも準優勝は見事です。
選手の皆さん、おめでとうございます!
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2.2 1/320 ISO1250 WB:auto
さて、ここからは中学生男子団体戦中から、何枚か紹介してみます。

こちらは、一回戦で対戦した二名中学校と富雄中学校の試合です。
初戦から好カードとなったこの試合の先鋒戦で、右側が二名中学校の石塚選手、左側が富雄中学校の有村選手です。
右側の二名中学校・石塚選手が面を打ってきたところをかわして、左側の有村選手が胴を狙いに行こうかという瞬間です。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2 1/640 ISO1250 WB:auto

こちらも同じ対戦の副将戦、左側が富雄中学校の橋本選手、右側が二名中学校の平井選手です。
左側の橋本選手の面が、右側の平井選手の面を捉えそうです。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2 1/640 ISO1250 WB:auto

こちらも同じく二名中学校と富雄中学校の対戦で、大将戦。
右側が二名中学校の小谷選手、左側が富雄中学校の岡田選手です。
身長の高い小谷選手が、面を狙って豪快に跳んでいます。
ちょうど一番飛んでいる瞬間かもしれません、かなり高く宙に浮いています。
左側の岡田選手の方が先に跳んだのでしょうか、右足が着地していて、岡田選手の竹刀が小谷選手の面(面金)を捉えそうです。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2 1/500 ISO1250 WB:auto

続いて、こちらは、平城東中学校と登美ヶ丘中学校の対戦で、写真は先鋒戦。
左側は平城東中学校の相田選手、右側が登美ヶ丘中学校の居場選手です。
詳しくは存じませんが、左側の相田選手は、諸事情で上段が認められていました。
その相田選手が、上段から左手一本で面を狙って打ち込んでいく瞬間です。
相田選手が体重をかけて竹刀を振り下ろそうとする感じが、身体の傾きから伝わってきます。
相田選手の面金の中の表情もうかがえ、いいアングルで撮影できたかな、と思っています。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2 1/400 ISO1250 WB:auto

こちらは、先ほどの対戦の続きで、選手の向きが入れ替わりました。
左側が登美ヶ丘中学校の居場選手、右側(後ろ向き)が平城東中学校の相田選手です。
上段の構えの選手には、竹刀を持つ左手の小手も有効になるそうで、左側の居場選手は、冷静に相田選手の左小手を狙っていました。
さて、この日は、登美ヶ丘中学校の男子団体チームが、何と優勝しました!
新チームでの試合でしたが、チームワークも良く、一丸となって優勝することができたのかな、と思います。
そんなことで、今回は、登美ヶ丘中学校・男子チームのメンバーの試合を振り返ってみます。
改めて、上の写真は、先鋒の居場選手です。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2 1/500 ISO1250 WB:auto

こちらは次鋒の西口選手(右側)です。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2 1/400 ISO1250 WB:auto

続いて、こちらは中堅の沖田選手(右側)です。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2 1/400 ISO1250 WB:auto

こちらは副将の坂本選手(右側)です。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2 1/500 ISO1250 WB:auto

こちらは、大将でキャプテンの森選手(右側)です。
写真は、初戦の平城東中学校との対戦で、豪快な面を決めた瞬間だったかと思います。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2 1/400 ISO1250 WB:auto

こちらは、準決勝で対戦した登美ヶ丘中学校と三笠中学校の次鋒戦で、右側が登美ヶ丘中学校の西口選手、左側が三笠中学校の大西選手です。
写真は、右側の西口選手が左側の大西選手の胴を狙って竹刀を振り下ろす瞬間です。
シャッタースピードが1/250と少し遅めなので、西口選手の竹刀が大きく湾曲して見えます。
それが返ってスピード感を表現できたのかな、と思います。
後でスコアを見ましたら、残念ながらこの西口選手の胴は決まりませんでした。
しかしながら、この日、西口選手は終始大きな声を出し、気合の入った良い試合を展開されていました。
チームが苦しいところで勝利し、チーム優勝に貢献していました。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2.2 1/250 ISO1600 WB:auto
こちらは中学生男子団体決勝戦で、登美ヶ丘中学校と習心館道場の対戦となりました。
中学校の剣道部以外にも、奈良市内の剣道場からも参加することができます。
奈良尚武館道場でも、中学校から出場しない選手がチームを組んで出場していました。
習心館道場チームは、一人少ない4名でしたが、塚本選手、山尾選手といった実力のある3年生がメンバーに名を連ね、決勝まで勝ち上がってこられました。

決勝戦は、先鋒の登美ヶ丘中学校の居場選手が習心館道場の西谷選手に二本負けし、次鋒は、登美ヶ丘中学校の西口選手が一本勝ちしていました。
習心館道場は4人で大将が不在(すなわち、登美ヶ丘中学校の二本勝ち)、次の副将戦で習心館道場は、奈良県屈指の強豪・塚本選手ですから、
二本負けすることも覚悟しなければならず、この中堅戦が事実上の勝負を決める一戦となりました。
しかしながら、登美ヶ丘中学校の中堅・沖田選手の相手は、これまた奈良県屈指の強豪・山尾選手です。
先鋒・次鋒戦の結果、登美ヶ丘中学校が本数差で劣勢なため、ここは引き分けではダメで、優勝するには絶対、勝利が求めらました。
そのしびれるようなプレッシャーの中、沖田選手が山尾選手から見事な面を決め、会場内はどよめきました。
その後も、山尾選手の必死の攻撃をかわし、沖田選手が見事一本勝ちしました。
結果、登美ヶ丘中学校が優勝しました!
手に汗握るいい試合でした。
登美ヶ丘中学校も今いるメンバーでは初優勝だと思います。
おめでとう!
両チームの選手の健闘を称え、拍手を送ります。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F2.5 1/250 ISO1600 WB:auto

最後に、登美ヶ丘中学校の男子優勝メンバーの記念写真を撮影しました。
奈良ライオンズクラブさん主催の大会で、表彰状とともに、立派な優勝杯とトロフィーをいただきました。
控えの選手にもメダルが授与されました。
剣道部の顧問の先生も一緒に、日の丸をバックに記念撮影です。
これをきっかけに、今後の試合も頑張って欲しいものです。
Nikon D300
SIGMA 50mm F/1.4
F3.2 1/125 ISO1600 WB:auto
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- 2012/03/05(月) 11:00:48|
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